十陣 現場の苦労など管理職には分かるまい! 05年 ぷにけっと11

 

イベント一ヶ月前

 

例によって例の如く、ミホは今年も一発目からオフセが間に合わない様子。
ちなみに今年の一発目は去年落とした『ふたりはプリぴち2』の予定だった。
ああもう、3月辺りから警告はしてたのに何で去年と同じ轍を踏むかな…

などという現状は、私の計画通り。
プリぴちのネタは惜しいが、これを2度落とした事を理由に大きな布石を敷いた。
ついでに『じゃあもうこれ描けないってことでお蔵入りね』とダメ押しし、ミホの凹みを深くする。

私の今年の目標は夏。
年初めにミホがコミケ申込書に『ふぁみ』を描きやがった事から、どうしても『ふぁみ本』を出さなくてはならなくなった事。
そして、いつもアホマンガばっかり描いているこの状況を今年こそ打破し、ちょっと長めのマジメなストーリーモノを本にする事。
これが私の夏の目標。

ゆえに、ぷにけでのオフセは捨てた。
その事はミホにもちろん話してない。
今回落としたことで、次回は絶対落とせないという借りをしっかり心に刻んでもらおう。 ヒヒ。

とりあえず適度に冷たくあしらって、今回は総集編の『2004』と私のコピ本で行く事を決定させ、総集編の手直しや追加Pに当たらせる。
まあ、こんなのプリぴちに比べたらチョチョイよね。 Pも少ないし。

 

イベント一ヶ月前

 

例によって例の如く、時間が足りない。

おかしい。 世の中間違ってる。
のぶちゃんから最後の選択を迫られた。
『このまま続けるの? ギブアップするの?』
やたら怖い。 ってか超冷えてる。
たしかに去年も同じ選択を迫られ、まんまとギブった私。
二度目のこの選択、客観的に考えるとホント、ありえないってゆうか…
でも分かってください、私も今年から仕事が忙しくなってどうにも…って、通らないですよね。 ハイ。

潔くギブアップ。
プリぴち2は私の力不足により、永久欠番とナルモヨウ。
のぶちゃんのサバサバした態度と、その事実にそこはかとなく凹む。
なんか私、ホント進歩してないなあ…。
分かってるんだけどね? けどね?

まあ、いいや。 気持ちを切り替えてしまえ。
ぷにけは『2004』とコピー本になるカンジ。
とりあえず軽く総集編、追加Pと前回の原稿を直しちゃえ。

 

『のぶみほ新作工房2004』入稿日

 

…ってゆうか、なんでこんなギリギリまでかかってんのよッ!!

って叫びたくなるほど(いや実際叫んだけど)ギリギリな時間。 日、じゃなくて時間。

ちなみにイベント当日まであと一週間くらいです。

ページ総数、つまり新しく描かなきゃならない部分はほんの十数ページでしょ!?
一ヶ月間の余裕もあったでしょッ!?

いくらなんでもこの本まで犠牲にする訳にはいかないので、オゴリ呪文を唱えてなんとか完成させました。

ってゆうか印刷所間に合うのかッ!? オイッ!?

 

のぶみほ新作工房2004』入稿日

 

獅子は兎を倒すのにも全力を尽くすという。

 

だからいくらP数が少ないとはいえ、時間が余るという事はない。
私の仕事ってそういうもの。 フフ、マイポリシーワンダホー。

…いけない、何度も続く徹夜と焦りのせいで頭がおかしくなって来た。

3月に出来てるハズの本が〆切りギリギリになったのは神のいたずらとしか思えない運命の導きのせいであった。
結局入稿の為に仕事サボるハメに。なぜこんなことに。わからない。

無事入稿。 家帰って寝よう。

たしか今回のコピー本はのぶちゃんが一人でプリキュア描くって言ってた気がする。

…あれっ、私のやることもうない?
ヒャッホゥ☆ 久々に余裕でイベントを迎えられるわ♪

 

イベントまであと一週間

 

本当は今回、オフセ『プリぴち』と『2004』で相当忙しいな、と思ったので私が一人でコピー描くつもりでした。 プリキュアの。

でもミホがムカツクほどに暇そうにしてるし、
『何かやることある〜?』
とか抜かしやがったので、コピのペン入れはミホにやらせる事に。
最初渋ってましたが、
『アゴのとがった顔を久々に描きたいだろう?』
『どれみキャラばっかじゃ飽きるでしょう? パンも食べたいでしょう?』
『ヒカリさん萌えるわよ? ヒカリさん?』
と呪文を唱えて、何とか首を縦に振らせる。
たまには命令じゃなくて説得で意見を通さなきゃネ!

つまりいつもと同じ作り方で、今からプリ描いてもらいます、と。 当然間に合わなかったらミホのオゴリってことで。

 

イベントまであと一週間

 

印刷所からの帰り、のぶこからプリキュアの4コマ描かないかとの提案。
もともとのぶちゃん自身が去年みたいに電波コピ本出すつもりだったもの。
ペン入れがめんどくさくなったらしい。

言うんじゃなかった… _| ̄|○
>>『何かやることある?』

いいじゃんいいじゃん!! たまにはのぶちゃんも作画すればいいじゃん!!

でも何か色々聞いてる内にプリキュアキャラも描きたくなってきた。
特にヒカリは萌えストライク。

結局安請け合い。

…今日のところは騙されておいてあげるわっ!!
ってまたオゴリ罰かよっ!? ってゆうか私だけっ!?

 

もうヤバい日

 

オラウータンだって教えれば学習してバナナを拾えるこの現代、
まさかここまで学習しない人類がいるとは思ってもいない。

アンタ何回それやってるのさ…

思わずどれみちゃん口調になりながらも『河豚』の呪文を忘れない。

ああ、こんなんで本当に夏のオフセ本大丈夫だろか…。
既に書き始めているふぁみ本のプロットが不安気に私を見つめる。

 

もうヤバい日



おかしい。
もうマンガ8ページ全部がペン入れまで仕上がってるハズだったのに4ページしかデキテナイ。
そういえば今週は結構よく寝れてた。仕事もはかどってた。

『落としたら河豚ね』

元々1週間でコピ本ってスケジュール自体にムリがあるんですが…
そんな心の叫び空しくすっかり完全に全部ミホのせい的な空気。

心当たりと過去の記憶により反論できず。

 

前日ってゆうか当日の日付変更線

 

寝てない。

まあ、それはいいとして、ついにミホから『デキタッス、ヨユウッス』の報告が。
私の家で製本待機しているラムさん(永久仮称)と共に、その返事にホッと一息。

まだ表紙とか描いてないらしく、始発で私の家に来るとの事。
『ノーモア会場製本』は今年のキャッチフレーズ。3人いれば多分出発まで間に合うでしょう。

それまでラムさんとエヴァンゲリオンのDVDを一話から見始めよっと。

逃げちゃダメだ!×3

ミホに聞かせたい。

原稿は落ちないわ。 だって私が描かせるから。
例の名セリフを勝手に変換させて強く決意。

 

前日ってゆうか当日の日付変更線


なんとまぁ、なんだかんだ言って本文の仕上げまで出来ちゃった。
やればできるもんだ。

「なんでやんなかったのよ…」

私も聞きたい。(自分に)
さすがに終電でのぶこ亭に詰めることはできなかったけど、これなら始発でいけそうだ。
余裕だ。余裕すぎる。
あと表紙と奥付だけじゃん。 いつもに比べたらHEのように余裕。 (←運命の岐路)

風呂に入って悠々準備して表紙絵を描き始める。
電波だからラフに描いちゃっていいし。 白黒にするつもりだし。らくちん。

グラッ  フッ

ペンを入れてる最中に意識が飛ぶ。眠い。
ペン入れ最中の居眠りは運転と同じで危険すぎる。
いつもなら焦りから気が張って眠気もなくなるところだが、余裕が眠気を誘ってきた。
多少は寝ないとアカンなこりゃ。仮眠仮眠。

 

当日早朝

 

…なんか『男の戦い』まで見てるんですが。何話だか忘れたけど。
 
PC上のミホからはさっぱり返事が返ってこない。
…まさかしかばねになってはいまいな。
こんな予感、よく当たるのは何故カシラ?

 

当日早朝



ちゅんちゅん。ふわぁぁあ。
…始発動いてる時間。ねむい。
まだペン入れ終わってない。

あれっ?  余裕は?


3〜4時間も違えば全然余裕で製本できるじゃん。

そう考えた時期が俺にもありました…

よく考えてみると、普通の日に3〜4時間ぱかしの時間が違っただけでどれほどの事ができるだろう。
〆切り前だからって時間の価値が代わるわけではなかった。
一気に目が覚める。

 

当日出発予定時間



寝てやがりました… ミホ…

結局こっち着ても全然製本はできないと見たので、会場にて待ち合わせ。

『ノーモア会場製本』
早くも打破される。 今度から会場製本の時点でオゴリにさせようか、と心中で炎を燃やす。

 

当日出発予定時間



出発。
結局のぶこ亭に行くより現地集合の方がロスタイム少ないと判断。
明文化はされてないが、のぶこメールから
「やっぱりね」
というオーラとため息をひしひし感じる。

 

サークル入場時間待ち

 

ミホはもう会場に着いたっぽい。
私はラムさんと一緒に朝ごはんでも食べよう。

少しでも早く着いて製本しなきゃだわ、なところだけど知ったことか。

…あれ、何か前にも同じようなシチュエーションあったような…
って毎回私たちこんなんばっかりで特定できないわよッ!!

 

サークル入場時間待ち



到着。
残りのコピーを終わらせる。
のぶこ来るまでしこしこ紙折り。
会場内のフロント前で紙折り作業中、パンピーのおじいさんに声をかけられる。
「なんか人がたくさん集まってるネェ! なんかあるのかいこりゃ!」
「…えっと…ま マンガのイベントがですね」
ぷに なんて単語は通じないんだろうなぁ。
当り障り無く説明。
幼女があれこれされるイベントとは口が裂けても言えない今のご時世。

 

合流時間

 

なんか、話と違う。

ヨユウって何のヨユウ?
ああ、お財布のね。 ああ、そうね。

今晩のご飯は贅沢になりそうだ。

 

合流時間

 

のぶこ到着。
ラムさんも一緒。昨日からのぶこ亭に到着してたらしい。
「…まだこんなにあんの…?」
「え えっと…あとがき まだ書けて(描けて)ない…」
「…」
「…えへ?」
「河豚チリの予約何人かしら…ひーふー」
「ま、まだ時間あるし!!」
のぶこの顔をマトモに見れない。

 

サークル入場&準備時間

 

結局会場製本は免れず。
ってゆーか、まだ刷ってないPはあるわ裏表紙は描いて無いわ…

頭の中で河豚を連呼。
ちなみにのぶこ、河豚食べたことありません。

オゴリじゃなきゃ食べる気起きないわ。

 

サークル入場&準備時間

 

サークル入場。 しこしこ紙折り。
向こうのブースでラムさんも折ってる。ありがたや。
「結局会場製本なのね… フフフ アハハハハ」
「で、でも今回はページ数多くないから大丈夫っ」
「…まぁ…それで何部刷ったの?」
「……×××……」
「…殺すわ」
「せ、製本しきるまで見逃してっ」

 

後書きと奥付描く。
「イラストなんぞ描いてるヒマあるとおもってんのかぁー!!!」
「ぎゃぼー!! で、でもほら、ハナ見習服のヒカリかわい」
「とっとと刷ってこいやぁー!!!」

セブンイレブン到着。
会場最寄だからヤバいかなーと思ったが案の定、他サークルの列ができてる。
あと1ページだけなのよこっちはぁぁ  とは思ったが横から入るわけにもいかない。
他の店回る。
3軒ほど行ってようやく同人刷ってないコピー機発見。
よっしゃあ! と思ったらオバハンふたりがデジカメプリントしてやがる。
操作の仕方がよくわからないのか、ダラダラタラタラやってる。
逆恨みとは分かっているがそんな心の余裕が無い。
理不尽な殺意がくびをもたげる。 貧乏ゆすりに嫌な顔しながらオバハン二人はプリントを終わらせた。
今思えば非常に申し訳なく思う。スミマセン。 そういえばここ、JR駅のすぐ近くのコンビニ。
会場前に脂肪燃焼が始まりそうなくらい走った。

 

イベント開始

 

ぷにけっと開場、のアナウンス。

ハイ、ワタシタチー、マダジュンビオワッテマッセーン♪

当然ながら間に合わなかったので、これはオゴリ確定のアウトでし
『のぶちゃん! 半分は出来てるから販売はできるよ!!』

ハァ!?

いやいや、そんな見切り発車じゃダメっしょ!?
まだ新刊のオフセも出してないしお釣りの用意とかディスプレイも…

って、もう人を呼び込んでやがる。
ってゆうか、出来上がった分だけ早々に売ってやがる…。

 

イベント開始

 

『これより、ぷにけっとを…』
アナウンス。 大急ぎでコピーの束をのけてブースの整理。
「間に合わなかったわね。や っ ぱ り」
いつもより余裕があった ハズ だった為、余計にゲンナリしていらっしゃるのぶこ様。
「で、でもほら、半分くらいはできてるしっ 販売はできるよ! 時限販売じゃないよ!!」
「えっ販売始めるの!?」
「いらっしゃいませー!! のぶちゃんホチキス頼んだっ」
早速来てくれるおっきなおともだち。ありがたいことに列ができるほど大勢来て下さった。
それからのことはよく覚えてない。
で、でも見切り発車の自転車操業でも列をとめることなく販売しきったよ! いつもより大分マシ!!
即ちワタシの勝ち! 勝ちのはず!!
のぶこ先生がマジでブチ切れる5秒前でした。

「ホントは河豚なのよ…これ…」 


アーアーきこえなーい。アヒャ。

 

終わって

 

ミホが泣いて無罪を主張するので、カンベンしてあげた。

この貸しは次の夏に生きると思いたい。

 

終わって



結局いつもみたいに焼肉でした。

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